本論文では,腸管の3次元構造を復元するために,内視鏡カメラなどで撮影した動画像から,フレーム画像間の対応づけを行う方法を提案する.複数画像から3次元構造を復元するためには,画像間の対応を決定することが重要である.通常の画像のための特徴点検出法の多くは画像内で濃淡変化の顕著な箇所を検出するため,腸管などの画像においては,たとえばハレーションを起こした場所など,その構造とは無関係な場所に特徴点を検出してしまう.そこで,腸管画像において,まず腸管の構造の復元に適した襞部分を強調し,その襞の上の特徴点を検出する方法を提案する.さらに,そのような特徴点に適した特徴量とその対応づけ法を提案する.そして,実画像を用いた対応づけ実験および3次元復元実験により,提案法の有効性を示す.