Medical Imaging Technology
Online ISSN : 2185-3193
Print ISSN : 0288-450X
ISSN-L : 0288-450X
特集/医用画像に取り組む診療放射線技師たち
ファントム試験およびNECdensityによるPETイメージングの最適化
大﨑 洋充島田 直毅篠原 広行
著者情報
ジャーナル フリー

2012 年 30 巻 5 号 p. 250-255

詳細
抄録

本稿では,世界的なPETイメージングの標準化やデータの品質管理への要求から,がんFDG-PET/CT撮像法ガイドラインのファントム試験に基づいた撮像条件の決定とNECdensityを応用した撮像時間の最適化法の研究を概説する.ファントム試験では,10mm径のSUV=4のホット球を描出する撮像時間を,視覚的評価,物理学的指標(N10mmNECphantomQH,10mm/N10mm)に基づき決定する.同時に,一定の定量性を担保するためのRCの評価を行って画像再構成条件を決定する.ファントム試験に引き続き,NECdensityのレトロスペクティブ(後ろ向き)な解析により,撮像時間をBody Mass Index(BMI)に応じて最適化した.最適化により,視覚スコアとNECdensityBMIとの相関が低下した.ファントム試験とNECdensityによる最適化は,施設間および被検者間の画質差を低減させ,高精度な検査や研究の推進に有用である.

著者関連情報
© 2012 日本医用画像工学会
前の記事 次の記事
feedback
Top