抄録
トモシンセシスのイメージングにおいて画質改善処理を適用し,人工関節置換術後のメタルアーチファクト低減および胸部結節影の検出向上を試みた.メタルアーチファクト低減に関しては,再構成カーネルにおけるDC成分の係数を調整することで,人工関節から発生するメタルアーチファクトの抑制を試みた(メタルアーチファクト低減処理).メタルアーチファクト低減処理は,従来のフィルタ補正逆投影法,逐次近似再構成法と比較して,ビームハードニング効果およびメタルアーチファクトの低減効果がもっとも高かった.胸部結節影の検出向上に関しては,balance sparsity-norm法を使用したウェーブレット変換処理を適用させ,従来のBadeaらが提案するウェーブレット変換アルゴリズムと雑音低減,画像コントラスト,空間分解能を比較した.Balance sparsity-norm法を使用したウェーブレット変換処理は雑音低減,空間分解能を保持し画像コントラストを向上させることが可能であった.