Medical Imaging Technology
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研究論文
MRI肝臓スキャンにおけるSmartPrep Tracker位置決めの自動化の検討
後藤 隆男椛沢 宏之
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2013 年 31 巻 2 号 p. 105-112

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抄録

現在,広く普及しているMRI肝臓造影検査においては,ボーラスの到達を正確に捉えるため,MRI信号でボーラスを自動モニターするSmartPrepと呼ばれる方法が併用される.しかし,このTrackerは3次元的構造を持つ大動脈内に手動で正確に置く必要があり,経験のあるオペレータでも時間のかかる作業である.本報告では,MRI肝臓検査のワークフローを改善するため,SmartPrep trackerの自動位置設定の技術を確立することを目的とする.提案法では,大動脈が脊椎の周りに位置する点に着目し,AdaBoostを使用して脊椎の周りを探索する.感度変化が大きく,スカウトスキャンによって得られる胸部から腹部までのAxial画像から大動脈を検出し,自動位置決めすることを可能にした.現在まで正常ボランティア64例,234の画像データによるテストを行い,約3mmの精度で大動脈検出が可能であった.

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© 2013 日本医用画像工学会
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