Medical Imaging Technology
研究論文
CT画像再構成における非線形スパーシファイ変換を用いた圧縮センシングの高速化アルゴリズム
董 建工藤 博幸
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35 巻 (2017) 1 号 p. 63-73

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抄録

スパースビューCTにおける新しい画像再構成の枠組みである非線形スパーシファイ変換を用いた圧縮センシング(CS)は,トータルバリエーション(TV)など既存のCSと比較して画質性能に優れる.具体的には,筆者らの先行研究において,パッチ状アーチファクトの削減,エッジの正確な再現,テクスチャー保存などの画質向上が実現できることが示された.これらの画質向上は,おもにTVにおけるスパーシファイ変換が隣接画素間の相関しか考慮しないのに対して,非線形スパーシファイ変換では大きなサイズの窓の中から類似性が高い画素のみを適応的に抜き出して信号スパース化に用いる性質により,実現される.一方,問題点としては,先行研究で使用された反復閾値処理法に基づく反復アルゴリズムは同時反復型の構造をもつため,収束が非常に遅く計算量が膨大になる点が挙げられる.この問題点は,CT画像再構成分野で高速に収束することが知られるブロック反復型やローアクション型の反復法を導入することで,解決できると考えられる.そこで,本論文では,非線形スパーシファイ変換を用いたCSに用いる高速に収束する反復アルゴリズムを提案する.具体的には,近接スプリッティングとよばれるローアクション型の反復アルゴリズムを導出可能な数学的枠組みを用いて,ローアクション型の高速に収束する画像更新が可能な反復アルゴリズムを構築する.提案手法により,先行研究で提案した同時反復型の構造をもつ反復アルゴリズムと比較して,反復回数と収束に要する計算時間を大幅に削減することができた.提案手法の有効性を,数値ファントムと歯科用CT画像を用いた画像再構成実験により検証した.

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© 2017 日本医用画像工学会
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