小児は肺炎への感染や重症化のリスクが高いため,正確な診断や治療が早急に求められる.そこで本論文では,小児肺炎などの胸部疾患を対象としたコンピューター支援診断システムの開発を目的に,解析領域である肺野の抽出手法を提案する.肺野の抽出には,ディープラーニングの一種で,物体検出処理と領域抽出処理を内包しているMask R-CNNを用いた.Mask R-CNNの学習には,ChestX-ray8データベースより選択した小児200枚,成人800枚の合計1000枚の胸部X線画像を用いた.肺炎と診断された小児の胸部X線画像を用いて検証したところ,Jaccard indexの平均値は93.3%,Dice indexの平均値は96.5%となり,高い肺野抽出精度が確認された.