2026 年 44 巻 3 号 p. 120-125
本質的に不完全かつノイズを含む観測データから真の画像を復元する画像再構成は,不良設定な逆問題となる.これに対し,モデルベース手法は,数理的厳密さを保ちつつ複雑な制約下での再構成を可能にしてきた.しかし,設計者の知見に基づく正則化の表現力や,煩雑なパラメーター調整が実用上の課題となっている.本稿では,これらの課題を克服する技術として,反復アルゴリズムを展開してニューラルネットワークを構築する深層展開について解説する.特に,主-双対近接分離法に基づく最適化アルゴリズムを展開して構築される画像再構成ネットワークに関して,その基礎概念と最新の動向について概説する.