抄録
当院では2020年から手術前や内視鏡検査等で実施されたHCV抗体検査の結果説明が適切にされ、充分な医療を受診されているかについて消化器内科との連携をはかり、HCV抗体検査陽性患者に対するフォローアップを開始した。活動開始前の2019 年から活動開始後2022年までの診療介入率を算出し、本取り組みの効果と課題点について調査を行った。
本取り組みの効果についてHCV 抗体検査が陽性と判明した日から6か月以内の精査実施率を各年比較した。また、2020年の対策をさらに2年間継続し、対策6か月後と2 年後の精査実施率の比較も行った。結果は活動開始前の2019年の精査実施率61.8%に比べ、活動開始後2020年は71.5%と有意に上昇した。2021年は66.3%と介入率の低下がみられたため活動内容の見直しを行い、2022年79.8%と再び有意な上昇がみられた。また、2020年の症例に対し2年間対策を継続すると精査実施率は85.7%と有意に増加し、継続的に対策することが重要であることが言える。
本取り組みはC型肝炎患者への消化器内科受診勧奨に有用であると考える。診療介入を促すだけでなく、早期発見・治療ができ患者の重症化を防ぐことが期待できる。しかし、当院への通院歴がない症例や精査依頼がされていても精査未実施の症例への対策ができていないことが今後の課題となる。