抄録
本稿では、論文生産性の高い研究者を検索するためのデータ可視化の手法を提案する。提案法では、情報学分野の論文書誌情報データベースDBLPと科研費データベースKAKENに収録されている研究者名を対象として、まず、各研究者について研究年数を計算する。次に、各研究者の論文数を集約し、研究年数で正規化した「第1著者である論文の数」と「第2著者以降の論文(共著論文)の数」の2変数を2軸とする散布図を提示する。これにより、検索対象となるデータの特徴的な傾向を把握しながら、研究者検索の条件を調整できる。提案法の有効性を定量的に分析するために、実際のデータを用いた実験を行い、回帰モデルの構築と決定係数を用いた精度評価を行った。