抄録
学術雑誌の質向上を図るためには,査読者の役割が極めて重要である。しかしながら,査読者の役割,査読にあたっての基本姿勢,査読レポートの作成方法,論文の評価基準等に対する研究者間の理解にはばらつきがある。また,編集者の業務内容等についても,研究者間で情報が共有されているとはいえない。本稿では,『メルコ管理会計研究』に掲載された査読制度に関する座談会記録,査読制度に関する質問票調査,投稿者向けに開催したワークショップの講習内容や受講者の反応等を参考にして作成した「査読者能力向上プログラム」の資料の概要を説明する。資料の作成に当たっては,海外の査読付き学術雑誌への投稿経験があり,海外学術雑誌の編集者や査読者としての活動実績のある研究者に対するヒアリング調査結果等も反映されている。2025年秋以降に実施が計画されている当該プログラムを用いたワークショップの進め方についても説明する。