温水用樹脂管は給湯用と暖房用に大別されるが,いずれも使用時に高温となるため他用途より,原料製造時に酸化防止剤が強化配合されている.更なる耐久性向上を求めて造管成形メーカ側で酸化防止剤を追加配合するケースもあるが,投入量ほど延命しないのが現状である.また,温水用ポリエチレン原料の重合に従来から使用されているZiegler-Natta系に加えMetallocene系も使用され始めている.本研究はそれらで重合された非架橋型の温水用ポリエチレン原料を管に成形し,実使用に近い温水循環試験装置にて耐久性を評価した.その結果から樹脂構造が酸化防止剤の消費動向に与える影響について考察した.