抄録
本学と国見地域包括支援センターの連携により転倒予防教室を開催した。教室は,仙台市国見地域貝ヶ森地区在住高齢者37名を対象に転倒回避能力を高めることを目的に5ヶ月間実施した。結果,対象者の筋力とバランス能力は有意に増加した。また,教室へ継続的に参加した半数の者は運動の習慣化が認められ,この者たちを中心に転倒予防のための自主サークルが設立された。結論として,転倒予防教室は運動の習慣化を促し,地域在住高齢者の健康増進に寄与できる可能性を示した。
本稿では,平成22年度の活動である転倒予防教室の実施概要と成果および今後の課題について報告する。