海水中のセレンは、溶存無機 (4価および6価)、溶存有機形および粒子状有機形の4種の異なった化学形で存在している。
溶存全セレンの含量は、次の要因によって規制されている。
(μg 1-1) | ||||
4価 | 6価 | 有機形 | 全セレン | |
第1層 | 0.042 | 0.028 | 0.014 | 0.083 |
第2層 | 0.058 | 0.063 | 0.008 | 0.13 |
溶存全セレンの循環を、上に述べた溶存全セレン含量を支配している3つの過程の移行速度を仮定して計算した。各化学形セレンの含量について2層間で定常状態が保たれているとすると、全溶存セレンの観測値は以上の考察で説明できる。