Papers in Meteorology and Geophysics
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うず度の時間変化について
南日 俊夫
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1959 年 10 巻 1 号 p. 38-43

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抄録
海で絶対うず度が保存されることは前に報告した.さて∂η/∂t=1/f ∂(η,D)/∂(x,y)によって∂η/∂tを計算してみると東北沖で 10-11sec-2である.又この相次ぐ∂η/∂tの値は2ケ月乃至3ケ月ごとであるが,これより平均の∂2η/∂t2求をめると10-18sec-3となる.
N回逐次計算をくりかへしてT時間後の予報を行うものとし,その誤差をうず度変化の1/10に押えるとすれば
10-1(∂η/∂tt=10-5
が許容誤差である.
従つて
今 U=2.O kt, ΔS=1° とすれば計算安定度よりΔt≦30.8hrであるから
T<108sec<30 months,
これから現行の海洋観測の時間間隔2乃至3ケ月と云うのはよろしいが,唯その観測範囲が予報期間に比して小さすぎる.
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© 気象庁気象研究所
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