Papers in Meteorology and Geophysics
Online ISSN : 1880-6643
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地震観測のための時間軸における精密記録
末広 重二
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1959 年 10 巻 1 号 p. 44-50

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抄録
地震の連続観測において,記録紙の送り速度は観測条件のために最高で1mm/secである.したがつて,普通の記録装置では時間精度 0.1sec 以上をうることは難しい.
今回自然地震の連続三点観測を実施するにあたつて, 0.01sec の精度が必要となつた.これを満足すべく,光学記録系を考えた.主な点はガルバの鏡直前に置かれた水平のスリツトとフィルム直前に置かれたシリソダーレンズであつて,これによつて時間分解能はフイルム粒子の程度にまで高められた.この方法によつて 1mm/sec の送りでも 0.01 sec がよみとれるようになつた.設計にあたつては廻折現象の影響は十分に考慮されている.
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© 気象庁気象研究所
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