Papers in Meteorology and Geophysics
Online ISSN : 1880-6643
Print ISSN : 0031-126X
ISSN-L : 0031-126X
s座標を用いた三層モデルによる地形の影響
村上 多喜雄
著者情報
ジャーナル フリー

1963 年 14 巻 3-4 号 p. 144-150

詳細
抄録

p座標の代りに,3=(p/p2)2を垂直座標として使う.s座標で三層とると等圧面ではp=28mb,p=250mb,p=694mbに相当する.s座標の運動方程式を線型化し,境界条件として地形を与えた場合の定常解を求めた.波数2~3の定常波が現われるがその振巾はp=250mbでもっとも大きい.上層ほど波数が小さくなる傾向がある.またp=28mbでも定常波(波数2)の振巾はかなり大きいことは地形の影響が成層圏まで達することをしめす.しかし成層圏における定常波の位置はかなり実測とくい違う.おそらく非断熱効果がきいているものと思われる.

著者関連情報
© 気象庁気象研究所
前の記事 次の記事
feedback
Top