アンサンブル
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特集「液体の統計力学による水和・溶媒和へのアプローチ」
Asakura-Oosawa モデルからはじめる定積過程と定圧過程の違い
秋山 良
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2011 年 13 巻 2 号 p. 57-65

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抄録
実験は定圧条件下で行われている場合が多い.従って,定積条件の下で行ったシミュレーションの結果を実験結果と比較する場合には気をつけるべき事がある.例えば化学過程に伴う熱量測定の結果と計算結果を比較検討する場合には注意が必要となる.たとえ妥当なモデルで正しくシミュレーションを行っていたとしても,定量的な差のみならず定性的なくい違いが現れる事もあるからである.この事は意外と知られていない様である.まず見通しの良いシンプルな相互作用モデルを用いて上記の事情を解説する.そしてシンプルなモデルの結果と問題点に注目して現実系におけるその問題の重要性を考察する.
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© 2011 分子シミュレーション研究会
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