アンサンブル
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熱力学的積分法を用いた活性化自由エネルギーの評価:マグネシウム単結晶における転位生成の温度・応力依存性
松本 龍介浦長瀬 正幸
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2017 年 19 巻 3 号 p. 147-150

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抄録

通常の分子動力学法を用いた材料の変形挙動解析では,取り扱える時間スケールの問題から非常に高速なひずみ速度を採用せざるを得ない.このような場合,実際的な変形速度であれば十分に発生可能な素過程によって応力緩和が生じる前に高い応力に到達してしまうため,活性化体積が大きい素過程ばかりが発生してしまい,実現象とは全く異なる結果になってしまう場合がある.本解説では,拘束系の分子動力学法と熱力学的積分法を用いることで,マグネシウム単結晶中の転位ループ生成の活性化自由エネルギーの温度・応力依存性を評価した研究を紹介する.

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© 2017 分子シミュレーション研究会
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