2019 年 20 巻 3 号 p. 155-160
アクティブマターとは,個々の物体に注入されたエネルギーを用いて,非平衡状態を保ちながら力学的な運動や変形を示すシステムである.自発的に運動する粒子の間の相互作用によって,平衡状態では見られない集団運動を形成する.このようなシステムを普遍的に理解するためにはシンプルな理論モデルを考察する必要がある.そこで,最近のアクティブマターで研究されている数理モデルを紹介し,それらのシミュレーションについて議論する.特に流体運動の重要性やそれがもたらすリロにゃ数値計算上の困難や問題点などについて注目する.