2024 年 26 巻 1 号 p. 34-39
トライボロジー(摩擦・摩耗・潤滑に関する科学技術)において潤滑油と固体界面の化学反応の解析は困難であった.本稿では,近年応用研究が活発化しているニューラルネットワークポテンシャル(NNP)および反応力場による界面化学反応の解析事例を紹介する.NNP の実装例であるPreFerred Potential (PFP) により,複数種の有機金属を含む潤滑油の界面化学反応の解析が可能となった.反応力場動力学ReaxFF の力場パラメータを調節することにより, NNP よりも高速に界面化学反応を解析できる.