1995 年 2 巻 254 号 p. 26-31
P205含有量が30から40mol%の8種類のNa2O-TiO2-P2O5系ガラスを製造した。P2O5含有量が一定のガラス試料系列では, TiO2含有量の増加とともに密度とガラス転移点はともに増大したが・熱膨張係数は低下した。同じような性質の変化は, Na2O/P2O5=1の試料系列でも認められた・これらの結果は・TiO2がガラス構造の強化に有効であることをしめしている。TiO2を30mol%以上含有するガラスからは・結晶化によりNaTi2 (PO4) 3 (NTP) が主結晶相として生成した。40Na2O・30TiO2・30P2O5および30Na2O・40TiO2・30P2O5ガラスから種々の温度で製造した結晶化ガラスの熱膨張係数は-0.2-4.0×10-6℃-1であった。これらの結晶化ガラスの低熱膨張性は, 結晶化により生成したNTPによるものである.