マイコトキシン
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シンポジウム
糸状菌ポリケタイド合成酵素の構造と機能解析
藤井 勲渡辺 彰多田 英倫小野 裕也森 雄一郎梶本 さやか安岡 良訓海老塚 豊三川 潮
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2002 年 52 巻 2 号 p. 135-142

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抄録

糸状菌の生産するポリケタイド化合物の基本炭素骨格形成に与るポリケタイド合成酵素(PKS)は,アシル基とマロニル伸長単位の縮合の繰り返しと生成したポリケトメチレン鎖の閉環などを触媒する.これまで遺伝子がクローニングされ,機能が確認されている糸状菌PKSは数多くはないが,興味深いことにいずれも一つのポリペプチド上に縮合反応の活性中心KSやアシル基転移反応の活性中心ATなど各反応の活性部位がリニアに存在するいわゆるタイプI型のPKSタンパクであり,しかも,バクテリアのモジュール型とは異なり,同一の活性中心が縮合反応ごとに関与して炭素鎖の伸長を触媒する繰り返し型(iterative type)であることが大きな特徴である.我々は,糸状菌PKSが如何に反応を制御し,特異的な炭素鎖長,閉環様式をもつ生成物を与えるのか,その機構解明を目標に糸状菌PKSの遺伝子クローニング,発現,反応解析を行ってきたので紹介する.

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© 2002 日本マイコトキシン学会
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