マイコトキシン
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シンポジウム
食品安全分野における日本・マレーシアの二国間技術協力で得られた成果及び学んだこと
塚本 郁夫
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2009 年 59 巻 1 号 p. 35-42

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抄録
2001年6月から4年間,日本とマレーシアとの間の二国間技術協力としてJICA マレーシア国食品衛生プログラム強化プロジェクト(The Project for Strengthening of the Food Safety Programme in Malaysia)及びフォローアップを実施し,マレーシアにおける食品安全強化に取り組んだ.プロジェクトの目標は⌈マレーシアの消費者が安全な食品を入手できるようにすること⌋で,主な活動内容は,⌈食品試験検査能力の改善強化⌋,及び⌈食品監視指導の改善強化⌋である.活動の結果,食品試験検査,食品安全モニタリングプログラム,及び食品監視システムの分野におけるキャパシティビルディングにおいて所要の成果を達成することができた.さらにプロジェクト実施を通じて多くのことを学んだ.プロジェクトの成果達成ひいてはマレーシアにおける持続発展性を見据すえた食品安全強化を実施するにあたっては,カウンターパートのオーナーシップ及びコミットメントが重要なポイントである.またプロジェクトが採用した食品検査分野におけるキャパシティビルディングのアプローチは技術移転のみならず人材育成にも効果的である.
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© 2009 日本マイコトキシン学会
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