論文ID: 71-2-4
アフラトキシンにより高濃度に汚染された試料においては手選別や色彩選別でより外見上健全な豆は除去できるが、粒内部に発生したカビ豆は選別できないことからアフラトキシンの減衰が十分効果的でないことをこれまでの報告は明らかにしている。近年、近赤外線(NIR)の700nmと1100nmの透過光のエネルギー比率がその内部汚染豆の除去に有効であることが報告された。しかしながら、その報告は人工的に接種された汚染豆を用い、低濃度の汚染試料に限られている。そこで、本研究はこの選別法を高濃度に自然汚染されたAF汚染試料を用い商業的なスケールでの評価を行った。この近赤外選別法は内部カビ豆を含む劣化粒を除去することにより、700 µg/kgを越えるAF汚染試料でも10 µg/kg未満に減少させることができた。