1977 年 1977 巻 5-6 号 p. 18-21
各種食品,飼料,生薬などのマイコトキシン汚染に関連して,近年とくに土壌中のマイコトキシン生産菌の存在が注目されている.例えばピーナッツから分離されるアフラトキシン生産菌の汚染源としてピーナッツ畑土壌のマイコフローラとaflatoxin生産菌の生態的研究が欧米をはじめ諸外国において報告されている.今回は著者らによって報告された千葉県習志野市におけるピーナッツ畑土壌のマイコフローラの調査および日本国内土壌におけるfumitremorgin生産性Aspergillus fumigatusの分布調査の両研究を中心に土壌中のマイコトキシン生産菌の実態を述べる.