日本内科学会雑誌
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今月の症例
腰背部痛を主訴に来院した両側副腎出血による急性副腎不全の1例
大西 翼神林 隆道横江 勇鶴田 信慈原岡 ひとみ
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2011 年 100 巻 2 号 p. 480-482

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抄録
急性副腎不全は対応が遅れると致死的経過を辿る可能性があるため,早期診断・早期治療が重要である.症例は32歳女性.下腿蜂窩織炎加療後に腰背部痛で発症し,入院後より高熱,意識障害,低血圧,低ナトリウム血症を呈し,全身状態は急速に悪化した.画像所見から両側副腎出血による急性副腎不全が疑われたため,採血結果を待たずにステロイド治療を行い,良好な経過を辿った.両側性の副腎出血は稀であり非常に貴重な症例と思われるため,若干の文献的考察を加えて報告する.
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© 2011 一般社団法人 日本内科学会
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