日本内科学会雑誌
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IV.その他
7.薬剤性腎障害
増田 智先
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2011 年 100 巻 5 号 p. 1336-1343

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抄録
腎臓は血流量が多く,曝露される薬物濃度は必然的に高くなる.薬物による腎毒性の発現は,NSAIDsやシクロスポリンなど細動脈に作用するものは虚血性障害に類似した推移を示すが,高濃度に濃縮した薬物による尿細管壊死やアポトーシスなどの直接的な細胞毒性の発現は,薬物の細胞内濃度を左右するトランスポータ群の機能特性に依存する.一方,バンコマイシンなど使用頻度が高いものの,毒性発現機構が未解明な薬物も存在する.
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© 2011 一般社団法人 日本内科学会
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