日本内科学会雑誌
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今月の症例
肺炎球菌性敗血症による電撃性紫斑病の1例
藤崎 竜一梶野 秀雄阿部 浩一郎石川 秀一矢野 弘史古賀 一郎西谷 肇太田 康男寺本 民生
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2011 年 100 巻 5 号 p. 1379-1381

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抄録

元来健康な61歳,男性.発熱,筋肉痛を主訴に近医受診,翌日に敗血症を疑われ入院となる.来院時,四肢皮膚は蒼白で疼痛,冷感あり,数日間に虚血性変化,紫斑,水疱形成,壊死と急激に進行した.血培より肺炎球菌が検出され,それによる電撃性紫斑病と診断した.9病日にDIC,多臓器不全で死亡した.解剖で脾臓の萎縮,気管支に真菌の侵襲像を認めた.壊死した皮膚は,基底層の剥離像を認め炎症細胞の浸潤なく皮下組織は良好に保たれていた.

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© 2011 一般社団法人 日本内科学会
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