2012 年 101 巻 12 号 p. 3440-3447
医療の質保証とは診療やケアがそれぞれ目的とすることを確実に実現できるようにすることである.あるべき姿と現実とのギャップを問題と称し,このギャップを埋めるための一連の営為を改善と呼ぶ.コッドマンに始まる医療の質保証の取り組みは過去20年間で急速に進化し,現在の考え方は"KAIZEN"が基調になっている.医師と医療の質保証はメディカル・プロフェッションの社会的責務であり,改善する能力は医師に求められる資質と考えられるようになっている.