杏林大学第三内科
2013 年 102 巻 1 号 p. 143-146
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症例は65歳,女性.腺腫様甲状腺腫にて甲状腺亜全摘出術後から,チラージンS®錠の内服を継続し,経過中に肝障害を発症した.各種肝炎ウィルス等は陰性で,画像所見は異常所見なく,リンパ球刺激試験も陰性であった.肝生検の結果は,薬物性肝障害に矛盾しない所見であった.乾燥甲状腺末に内服を変更したところ,肝障害は軽快したことから,肝障害の原因としてチラージンS®錠の添加物が考えられた.注意喚起も含め報告する.
日本内科学会会誌
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