日本内科学会雑誌
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今月の症例
薬剤性過敏症症候群に伴ったHHV-6再活性化による髄膜脳炎の1例
末松 那都中村 幸子高橋 直人日野 泰久高田 真利子木村 健一指宿 千恵子足立 厚子千原 和夫
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2013 年 102 巻 10 号 p. 2682-2684

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抄録
薬剤性過敏症症候群(DIHS:drug-induced hypersensitivity syndrome)は重症薬疹の一型で,human herpes virus-6(HHV-6)再活性化を伴い種々の臓器障害を来すことが知られている.中でも中枢神経障害は比較的少ないものの予後は不良である.HHV-6再活性化の発症機序は明らかではないが,薬剤性アレルギーによる高サイトカイン血症がHHV-6再活性化を来し,更なる高サイトカイン血症を惹起していると示唆されている.適切な抗ウイルス治療に加え,生体の過剰反応に対する抗サイトカイン治療が重要である.
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© 2013 一般社団法人 日本内科学会
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