2014 年 103 巻 2 号 p. 433-436
Lewy小体型認知症(dementia with Lewy bodies:DLB)は,変動を伴う進行性の認知機能障害,具体的で詳細な内容の幻視,パーキンソニズムなどの特徴的な臨床像を呈する.今回我々はDLBとして典型的な症状,画像検査所見を認めながら,血液検査で著明な甲状腺機能の低下を認めた橋本病の1例を経験した.甲状腺ホルモン製剤の投与により臨床症状は改善した.treatable dementiaとして甲状腺疾患は常に念頭に置く必要がある.