2015 年 104 巻 11 号 p. 2301-2306
小児用7価肺炎球菌結合型ワクチン(PCV7)の公費助成開始により,我が国のワクチン血清型による小児の侵襲性肺炎球菌感染症(invasive pneumococcal disease:IPD)は激減した.一方,非PCV7含有血清型による小児IPDが増加し,血清型置換が明確となった.結果的に,小児IPD罹患率は,PCV7導入前に比較して,2013年度までに57%減少した.さらに,65歳以上の高齢者におけるIPDの原因菌にも血清型置換が認められた.