日本内科学会雑誌
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今月の症例
メチルドパにより亜急性型劇症肝炎を発症した1例
小泉 忠史古家 乾馬場 英定岡 邦昌関谷 千尋服部 淳夫後藤 了一青柳 武史山下 健一郎嶋村 剛
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2015 年 104 巻 3 号 p. 586-589

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抄録

メチルドパは妊娠中や授乳中の安全性が確立されている降圧薬であるが,発売後早くから肝機能障害の副作用が報告されている.患者は40歳,女性で妊娠判明後,降圧薬をメチルドパに変更された.分娩3カ月後,重篤な薬物性肝障害にて当院に入院となった.入院後劇症化を認め,血液浄化療法,脳死肝移植にて救命できた.メチルドパ内服中は定期的な肝機能のモニタリング,並びに肝機能障害出現時には速やかな中止が重要と考えられた.

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© 2015 一般社団法人 日本内科学会
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