日本内科学会雑誌
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VII.慢性腎臓病と貧血
鶴屋 和彦平方 秀樹
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2015 年 104 巻 7 号 p. 1414-1424

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抄録

慢性腎臓病患者の貧血は腎性貧血以外にも様々な要因で生じ,赤血球造血刺激因子製剤(erythropoiesis-stimulating agent:ESA)治療開始前に原因精査を行うことが重要である.2015年版ガイドラインでは,目標ヘモグロビン値として,血液透析患者で10~12 g/dl,保存期および腹膜透析患者で11~13 g/dlが推奨された.鉄剤については,ESA投与前の患者では血清フェリチン濃度50 ng/ml未満,ESA投与中の患者ではトランスフェリン飽和度(transferrin saturation:TSAT)20%未満かつ血清フェリチン濃度100 ng/ml未満で投与が推奨され,300 ng/ml以上で休薬するよう推奨されている.

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© 2015 一般社団法人 日本内科学会
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