日本内科学会雑誌
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VI.Parkinson病の救急診療と周術期管理
坪井 義夫藤岡 伸助
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2015 年 104 巻 8 号 p. 1578-1584

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抄録

Parkinson病(Parkinson's disease:PD)患者は中期から進行期にかけて救急受診,入院加療の頻度が増加する.原因は全身合併症,外傷あるいはPD症状の悪化など様々であるが,薬物療法の理解が不十分な場合に,重篤な状態に陥る可能性がある.手術の必要な場合,周術期にも合併症やPD症状の悪化を呈する頻度が高い.特にドパミン系治療の急な中断による悪性症候群類似のParkinsonism-hyperpyrexia syndromeは重症化しやすく,早期の診断,対処が必要である.神経内科医,救急医はPDの救急診療,周術期管理に習熟しておくことが望まれる.

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© 2015 一般社団法人 日本内科学会
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