日本内科学会雑誌
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I.気管支喘息の新しい診断ツール:呼気一酸化窒素濃度測定
I.気管支喘息の新しい診断ツール:呼気一酸化窒素濃度測定
松永 和人
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2016 年 105 巻 6 号 p. 950-956

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抄録

喘息の病像は多様であるが,気道の慢性炎症は一貫した特徴である.呼気一酸化窒素濃度は,気道の好酸球性炎症を捕捉するバイオマーカーである.喘息を疑わせる呼吸器症状に加え,気道炎症の存在は喘息の診断を支持する.本稿では,気道における一酸化窒素(nitric oxide:NO)の産生機序,呼気NO濃度測定の方法と留意点,喘息の診断や慢性閉塞性肺疾患(chronic obstructive pulmonary disease:COPD)の鑑別における呼気NO濃度測定の役割について最近の話題を提供する.

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© 2016 一般社団法人 日本内科学会
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