2016 年 105 巻 8 号 p. 1388-1394
妊娠適齢期の女性に対する抗てんかん薬治療で注意することは,1)結婚以前から催奇性を含めた情報を伝える,2)挙児希望するときは早期から投薬の調整を行う,3)安全な妊娠の継続・出産ができるよう発作の抑制に留意し,産科医と連携する,4)母乳の授乳は可能である,5)催奇性,低IQ(intelligence quotient)児・自閉症スペクトラム障害の頻度が増加するため,できる限りバルプロ酸は避ける,6)産後うつに注意し,周囲の協力を助言する.