地域医療機能推進機構(JCHO)仙台病院総合診療科
2018 年 107 巻 11 号 p. 2310-2315
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慢性腎不全,骨髄異形成症候群の既往がある61歳男性が,緩徐に進行する易転倒性と四肢遠位異常知覚を訴え受診.頸髄後索のT2高信号変化,ビタミンB12の充足,亜鉛製剤長期使用から銅欠乏症を疑った.血清銅は測定感度以下であり,銅サプリメントの摂取により汎血球減少は回復したが,神経症状は残存した.骨髄異形成症候群の診断時には既に銅欠乏であったと推察され,診断遅延により不可逆的な脊髄変性を残した教訓的症例である.
日本内科学会会誌
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