2018 年 107 巻 12 号 p. 2437-2443
高齢者は慢性疾患を多く有するため,多剤服用になりやすい.多剤服用はポリファーマシーと呼ばれるリスクを増大させ,とりわけ,ADL(activity of daily life)が低下している高齢患者では,薬物有害事象の増大に注意が必要である.ポリファーマシーの見直しのためには,薬が適正に使用されているか,疾患の状態や薬物有害事象の発生を観察し,特に慎重な投与を要する薬物の処方を最小限に抑える等,定期的な見直しと減薬が重要であり,減薬後も病状の変化に注意を要する.