2018 年 107 巻 2 号 p. 195-201
肺高血圧症は稀な疾患であるため,長期間診断されずに,右心不全を起こすまで治療介入が行われない例も多い.一般内科では,長く持続する労作時の息切れを主訴とする場合,心電図及び胸部X線写真で肺高血圧症に特徴的な所見の有無を検索することがスクリーニングとして重要である.また,肺換気・血流シンチグラフィーやDLCO(carbon monoxide diffusing capacity)の評価各種血清学的評価,また最近では,遺伝子検査が肺高血圧症の診断・鑑別に役立つため,解説する.