2018 年 107 巻 2 号 p. 214-218
結合組織病合併肺高血圧症(connective tissue disease-pulmonary hypertension:CTD-PH)の頻度は少なくない.診療では,対象疾患が全身性強皮症(systemic sclerosis:SSc)か全身性強皮症の特徴がないnon SScかによって大きく異なる.早期診断のため,定期的スクリーニングはSScには有用であるが,non SScでは必要性に乏しい.治療では,免疫抑制療法の有効性において治療戦略が異なる.また,いずれの疾患も複数の肺動脈圧上昇構築因子が存在するため,病態を慎重に判断する必要がある.