日本内科学会雑誌
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VII.慢性便秘の治療―上皮機能変容薬,胆汁酸トランスポーター阻害薬の使い分け―
福土 審遠藤 由香金澤 素
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2019 年 108 巻 1 号 p. 46-54

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抄録

慢性便秘症においては,偏食,食事量のアンバランス,夜食,睡眠不足,運動不足ならびに心理社会的ストレスが症状の増悪因子であるため,これらの除去・調整を実施する.これらで不十分であれば,食事療法を基本とし,運動療法を加えるが,治療効果が確実なのは適切な薬物療法である.近年,使用可能となった2種類の上皮機能変容薬及び1種類の胆汁酸トランスポーター阻害薬の3種類の薬物は,それぞれ異なる分子を標的としており,エビデンスレベルも高い.それぞれの特性を知り,便秘患者の診療に役立てることが望まれる.

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© 2019 一般社団法人 日本内科学会
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