2019 年 108 巻 11 号 p. 2251-2258
生物学的製剤の使用により,細菌性肺炎,結核,非結核性抗酸菌症ならびにニューモシスチス肺炎(Pneumocystis pneumonia:PCP)等が併発しやすいが,結核予防対策により,結核発症を抑え得ることが実証され,ガイドラインなどでは,リスク因子評価,ワクチン接種ならびに予防投与等が推奨されている.しかし,予防効果は完全ではなく,適切且つ迅速な診断及び治療が重要である.なお,免疫再構築症候群や原病悪化を考慮した生物学的製剤の再投与や継続投与等に関しては,今後,さらなる検討が必要である.