日本内科学会雑誌
Online ISSN : 1883-2083
Print ISSN : 0021-5384
ISSN-L : 0021-5384
今月の症例
心窩部痛を契機に発見された大網原発Castleman病の1例
武部 友寛松浦 友春高野 亮佑鏡 卓馬山出 美穂子濱屋 寧谷 伸也大澤 恵杉本 健宮嶋 裕明
著者情報
ジャーナル フリー

2019 年 108 巻 12 号 p. 2531-2538

詳細
抄録

29歳,男性.心窩部痛を主訴に当院を受診した.画像検査では,腹腔内に径2.8 cm程の境界明瞭な腫瘤を認めた.全身状態やその他各種検査所見からは悪性所見に乏しく,第一に限局型Castleman病(unicentric Castleman's disease:UCD)を疑った.腹腔鏡下で腫瘤切除を行い,病理学的にhyaline vascular typeのUCDと診断された.大網原発のCastleman病は極めて稀ではあるが,腹腔内腫瘤の鑑別疾患として念頭に置く必要がある.

著者関連情報
© 2019 一般社団法人 日本内科学会
前の記事 次の記事
feedback
Top