日本内科学会雑誌
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III.NASHにおける腸内細菌叢と腸内代謝産物の役割
鍛治 孝祐吉治 仁志
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2020 年 109 巻 1 号 p. 27-33

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抄録

非アルコール性脂肪肝炎(non-alcoholic steatohepatitis:NASH)の病態進展には,腸肝相関と呼ばれる臓器間ネットワークが重要な役割を果たしている.すなわち,腸管由来の病原体関連分子パターン,腸内細菌代謝物をはじめとする種々の因子がNASHにおける炎症・線維化の増悪に強く影響していることが明らかとなっている.近年のゲノム解析及びオミクス解析技術の進展に伴い,その背景にある腸内細菌叢のインバランス(dysbiosis)とNASHの病態との詳細な関連性が解明されつつある.

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© 2020 一般社団法人 日本内科学会
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