日本内科学会雑誌
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II.高ナトリウム血症と内分泌疾患
藤沢 治樹椙村 益久
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2020 年 109 巻 4 号 p. 712-717

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抄録

高ナトリウム(Na)血症は水バランスの破綻によって起こるが,その防御機構として,バソプレシン(arginine vasopressin:AVP)の分泌と口渇感が存在している.それにより,腎での水排泄の低下と水分摂取量の増加が生じ,体内に水を貯留することで高Na血症は改善される.高Na血症を来たす代表的内分泌疾患である尿崩症は,AVPの分泌または作用が障害される疾患であるが,これに口渇感の障害または水の摂取が困難な状況を合併した場合に著明な高Na血症を生じる.

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© 2020 一般社団法人 日本内科学会
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