日本内科学会雑誌
Online ISSN : 1883-2083
Print ISSN : 0021-5384
ISSN-L : 0021-5384
トピックス
V.膜性腎症
西脇 宏樹清水 さやか中屋 来哉柴垣 有吾祖父江 理
著者情報
ジャーナル フリー

2020 年 109 巻 5 号 p. 910-916

詳細
抄録

膜性腎症は,成人の原発性ネフローゼ症候群で最も頻度の高い疾患である.近年,膜性腎症の抗原として,phospholipase A2 receptor(PLA2R),thrombospondin type-1 domain-containing 7A(THSD7A)ならびにneural epidermal growth factor-like 1(NELL-1)等が報告されており,特にPLA2Rについては,その抗体による新規診断方法等が検討されている.一方で,本邦のPLA2Rの頻度は欧米の報告とは異なることも示唆されている.治療については,2020年に改訂が行われる本邦の診療ガイドラインと2019年に発表されたリツキシマブに関する研究を本稿では紹介する.

著者関連情報
© 2020 一般社団法人 日本内科学会
前の記事 次の記事
feedback
Top