日本内科学会雑誌
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今月の症例
間質性肺炎に合併した先天性門脈体循環シャントによる肝肺症候群の1例
宇津木 光克大澤 翔竝川 昌司井上 照基新井 洋佑菅間 一乃村上 立真小野 昭浩加嶋 耕二飯田 智広
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2021 年 110 巻 6 号 p. 1163-1169

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抄録

77歳,男性.間質性肺炎にて当院通院中.圧迫骨折にてリハビリ入院中に体動時の酸素化悪化にて当院転院.間質影は不変も,門脈と左腎静脈を結ぶ拡張した血管構造を認めた.右左シャントの存在,肺底部優位の血管拡張,座位での著明な酸素化悪化を認め,先天性門脈体循環シャントによる肝肺症候群と診断した.コイル塞栓によるシャント血管の閉塞を行い,10カ月後には酸素化は改善傾向となり,日常生活動作は改善した.

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