信州大学医学部附属病院消化器内科
2022 年 111 巻 10 号 p. 2145-2152
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70歳代,男性.多量の腹水,腸管浮腫・狭窄に対して精査するも,原因の特定に至らなかった.経過中の画像検査で,腹腔内に蜂巣状被膜に覆われた囊性変化が出現したことから,被囊性腹膜硬化症と診断した.副腎皮質ステロイド50 mg/日で治療を開始し,症状の改善および腹水の減少に加え,腸管浮腫・狭窄ともに改善した.原因不明の腹水貯留を認めた場合,腹膜透析の有無に関わらず,被囊性腹膜硬化症の可能性も念頭におく必要がある.
日本内科学会会誌
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